合言葉はバラバラでいっしょな京都レポ
と言うよりただの日記




1・道中は波乱万丈

 平成十五年十一月二十三日、京都みやこめっせで開催された『千と千尋の神隠し 中心 スタジオ・ジブリ オンリーイベント 霜月祭』の存在を知ったのは、平成十五年一月も末のこと。もっとはっきり言えば、『千と千尋の神隠し』がはじめて地上波にのった翌々日くらいであったはず。それから考えれば長い期間であったような短い期間であったような曖昧な時間と紆余曲折の末に参加決めていたり新刊書いていたりなにやら忙しくしながらもとうとう向えてしまったイベント当日の朝、橘さんはなにをやっていたかと言うとピアスかたっぽふっ飛ばしてしまって捜しまわり、駅まで車移動もダメになって非常手段の予定のバスにも乗り遅れてぎりぎりの出発となりました(情けなー)。とりあえず身支度くらいは念入りにして行こうとか考えていたのにぼさぼさ状態で電車に乗り込むダメな人です(泣)。

 秋晴れと言うにはもうひとつ足りないけれど、雨ばかりの最近にしては雨の心配のない本日。とりあえず電車に乗り込み、京都駅行きの特急に乗り換える。しつこいほどに繰り返される『特急券売り切れ』のアナウンスに帰り泣かされることになろうとは今の時点では思いもよらなかったり(行きの特急券は予約済みであったのでこの時点では余裕)。
 某方にも突っ込まれましたが、京都駅九時二十分着。はっきり言ってはやすぎです。が、そのまま地下鉄にのり会場に向かえば会場近付近の散策も可能であったであろうに、ここで橘さんはなにを思ったか京都駅をめくらめっぽうに徘徊し始め、本屋をみつけて居付いてしまったり。あまつさえ絵本買ったり。しかも二冊(誰か止めてやって下さい)。『リサとガスパール』のシリーズから『はくぶつかん』と『クリスマス』の本を。や、訳者が石津ちひろさんと言うお名前だったので、イベント絡みでってことで(笑)。

 そんな徘徊をしていたので、地下鉄にのって東山駅に着いたのがすでに十時二十分と言う有様。その上、地下から地上に出たところで壁にあった地図を見て
「うん、右かな?」
 と思い右に進みかける橘さん。正解)左です。人波だって皆左に行っているのに……こんなことしているから普通にまっすぐ歩けば三十秒で行き過ぎる道を脇に入って二十分もさ迷った挙句遭難の危機?! とかやるんだ、その思い込みやめろと自分つっこみしながら、あきらかにみやこめっせに向かうであろうパネルを持ったお姉さん達の後をつけていく挙動不審な橘さん(をい)。京都の町並みを眺めて優雅に散策なんて余裕はまったくありませんでした(笑)。水路で遊ぶあひる二羽をみつけたりはしていたけど……



2・それでも辿りつけるものらしい

 とにもかくにもつきました会場、そしてまたもや変な箇所から入ってしまい建物内をうろうろする人。開催場所が『地下一階』なのだからとにかく地下にもぐろうと階段をさがしておりつつも実は徘徊好きなんだろとか思ってみたり。この時点でサークル入場に遅刻なんて完全に決まっております。前回イベントでは一番乗りだったのに(泣)。
『予定は未定』と言うように『余裕なんてものは常にない』と言いかえられるだろうどこが二十分前行動が基本なのだかとつっこむ余裕もやっぱりなく、慌ててセッティング開始。セッティング自体はどうってことないが、問題は取り置き分と『枯花消星』の梱包。ある程度まで準備して梱包していたことをすっかり忘れ果て、バラバラのおまけミ二本や飴玉を袋詰にしたりおおわらわ。そんなこんなで一般入場開始を告げられるが、待って! もう十分待って と心で叫ぶ。ちゃんと飴玉も袋詰しておけば良かったと後の祭踊りまくり阿波踊り状態で販売会開始。
 サークル参加の方や、一般のお客様や取り置きのお客様が来て下さったけれども準備まだなんですまた後でお願いします〜〜とかかなりふざけたことを申しました、重ね重ねすみません醜態もここまでくるといっそ天晴れ。

 そうこうしている間に、お隣でありいつもお世話になっております『Close To The Night』のまきさんがいらっしゃいました。十一時半です。この時点でまだばらばらと飴玉を散らかしているダメな隣人はご挨拶もそこそこに飴玉袋詰めに必死でした(泣)。ありがたくも勿体無くも新刊を頂いてしまいました、ありがとうございますvv
 同時に、これまたいつもお世話になっておりますだだむしさんがいらっしゃいまして、お約束のブツ(笑)を頂戴しました。画面で見るのと印刷されたものでは元が一緒なのに雰囲気が違って良きかな良きかなのだだむしさんイラストのスクラップ帳です。わ〜い、嬉しいですvv
 そんなおふたかたに駄本詰め合わせセットを押しつけるわたしは鬼ですねとか爽やかに思ってみる(限界をつきぬけたらしい)。

 掲示板やメールでお世話になっている方々も来て下さってわ〜いうれし〜な〜とか言っている間に十二時になり、ようやっと他所に目を向ける余裕が(遅すぎます。笑)。
 掲示板などにお邪魔したことはないけれど日参しておりますサイトマスターさんの所にうちの駄本から『明るいめのお話』である『10Rose』と『おまけばなし』とイベント参加記念ミ二本『むかしばなし』と飴玉を持参してご挨拶&ご本購入の旅に出る(笑)。向こう様がうちなんてサイトをご存知かどうかなんてこの際棚上げです。そしてどうしてチョイスしたのが原作から大きくかけ離れた『10Rose』なのか、『花つづり』にすればよかったかもしれないとか後悔したのは今の今(二十五日)であったり。誰もあんな変な後日話なんて読みたくないだろうに……。とりあえずそんな駄本群をおしつけ、ご本を購入してくる。ほくほく。
 って言うか、わたし、作るのは好きなんですけど購入させて頂くのはなぜか苦手でして、二回もイベント行っている上に二年もセンチヒファンやっているくせに持っている同人誌は十冊前後とはこれいかに。これでも今回のイベントでもじもじして購入し損ねたご本があったりするのです。通販でリベンジ。ただ今冬コミ原稿前後本作成の後編本地獄にいらっしゃいます某方のご本なのですが、もじもじしている間に前本通販もなくなりそうです。急がねば。

 一時を過ぎるとそこここがオフ会状態になっていました。空き椅子占拠状態の某さんなどもいらっしゃいましたが(笑)注意を受けるような雰囲気など微塵もあるわけもなくわきあいあい。会場にいらっしゃる半分ほどの方のお名前がわかるような状態でまさに『巨大オフ会状態』でした。
 二時にはカルトクイズの答え合わせなんかもあり、徐々に閉会への雰囲気が。
 三時ジャストに販売会終了が主催者さんより告げられ、拍手とともに販売会終了。お疲れさまでした。



3・でも本番はこれからとも言う?

 本番はこれからでしょうに。なにせ人妻とデートです(笑)。
 LAICHIさんとだだむしさんと、無理矢理お誘いしたまきさんと橘さんと言う四人組みで京都散策決行。鴨川に添って京都駅まで歩いてみました。

 ところで、そこが京都であるだけに、細い路地なんかが非常にかっこ良く趣き深く見えてしまうのですがこれが俗に言う京都マジックですか(そんな言葉そもそもあるのか?)。実際家の周辺がこんなに狭い路地ばかりだったら不便でしょうがないし絶対に住みたくないですが、京都マジックの裏を返せばこの狭さが京都の売りなので頑張って下さいとエールを送るしかなく(無責任な)。京都には細路地。これは外せません。

 橘さんは知らなかったのですが、鴨川名物のひとつに『等間隔に座るカップル』の光景ってあるんですね。惜しいことに鴨川添いに出てきたのはその光景の終わりあたりだったのですが
「等間隔に座るカップルの終わりあたり」
 とのLAICHIさんの説明に笑いました(笑)。
 それよりもなによりも、その光景が途切れた後のほうが嬉しかったり。なにせ犬の社交場だったので。ゴールデン・レトリバーをはじめに、コッカースパニエル、ミニチュア・シュナウザーにシーズー、ビーグル♪ なんて言うかそこに混ぜてくれとか思っている犬好きがここにひとり(笑)。鴨川添いは天国ですね。
 あと、油屋みたいな屋根をした建物が鴨川沿いにあり、誰もなにも言わないけれど多分『似ている』と思っているのではないかと心中を推し量ってみたり。建物の真ん中あたりの屋根がね、似てるんですよね。

 そんな天国の後は日常に戻らねばならないのが世の常で。日はとっぷりと暮れて京都駅に到着。お気をつけての言葉とともに散会しました。
 で、不精者なので京都駅内で土産を調達し、近鉄乗り場に行ったのですが(近鉄沿線に住んでいるので)、ここで泣かされました『特急券売り切れ』の言葉。社会人になってから時間や手間や労力が金で買えるのなら金を出す性格になってしまっている為に特急以外では考えられないので無理矢理特急に飛び乗ってみたり(特急以外で帰ろうと思ったら三時間程度かかると言うのもある)。座りっぱなしの会場から一転立ちっぱなしの帰路と相成ったのでありました。
 
 そして残ったのは楽しかった想い出と『いい年なんだから思慮とか分別とか余裕とか周囲への配慮とかもとうよ』と言う後悔と筋肉痛と、予想以上に余っている在庫本と、イベントが終わったのですることがなくなって暇になり気が抜けた橘さんとはこれいかに。
 次回イベントがあったらまたもや直前までぶつぶつ言いながらも結局参加していそうな予感と一緒に終了した今年最大のイベント事なのでありました。

 皆々様方、おつかれさまでした。

2003/11/25